移民局の発表によれば、今年2018年のH-1Bの申請数は199,000件となっており、
予想数の240,000件を下回る結果となったようです。
ちなみに、2017年の申請数は236,000件でした。
トランプ大統領命令によりDACA終了
9月5日、トランプ政権はDACA(Deferred Action for Childhood Arrival)というプログラムを6か月後に終了させる旨を発表致しました。
それに伴い、741,546人が労働許可をなくすことなります。
DACAとは、一定条件を満たしている16歳までに不法入国した子供たち(殆どの場合は両親と一緒に)に労働許可を与えるもので、2012年にオバマ元大統領が実行させた制度です。
2016年の6月までに、844,931件の申請を移民局が受け取り、741,546の労働許可を出しました。
今、この制度を存続させられるのは国会のみですが、6か月以内に国会はDACA並の法律を作りあげなければなりません。
しかし、現在税法改正の立法を何とか通そうと必死になっている中で、DACAのような制度を立法化することはかなり困難であることが予想されます。
2017年H-1b非当選者書類返送開始
6月13日に、当事務所は今年のH-1b抽選で当たらなかった申請者の申請書類が、送り返されてきたのを受け取りました。
これから1・2か月の間に、移民局はこの返送作業を完了させることが見込まれます。
2017年H-1b受付締め切り
移民局は4月7日にH-1b申請の受付を締め切ったことを発表しました。
今年の申請は4月3日から受理していたので、わずか4日間での締め切りとなりました。
尚、今年の申請数は300,000件に達する見込みです。
H-1Bビザ プレミアムプロセッシングの一時停止
移民局はH-1Bビザのプレミアム・プロセッシングを一時的に受付停止することを発表しました。
現行制度では、従業員のためのH-1Bビザの申請を提出する企業は、通常の申請料金に1225ドルを上乗せして支払う事で、通常より早く申請結果をもらうことができますが、これをプレミアム・プロセッシングと呼びます。
標準的なH-1Bアプリケーションの処理には3~6ヶ月かかりますが、プレミアム・プロセッシングを利用すると約15日程で結果を知る事ができます。
今年のH-1Bの申請において、既にこの停止が決定しており、移民局によると6ヶ月続く可能性があるとのことのようです。
放棄されたグリーンカードを取り戻す方法
グリーンカードは有効期限までまだ時間があったとしても、6ヶ月以上アメリカに帰って来なかったり、アメリカに生活の基本を置いてない場合(アメリカで税金の申告をしていない、住所がないなど)、グリーンカードは放棄されたとみなされます。
●グリーンカードが取り消される前にできること●
放棄されたとみなされないようにするには、Re-Entry Permitを取っておく必要があります。
これは、理由があってアメリカに滞在し続けるのが困難な場合に、1年間海外に居住し、アメリカに戻らなくてもよいという移民局からの許可となります。
基本的に放棄されたグリーンカードを取り戻すことはできませんが、いくつかの条件を満たしている場合にそれが認められる事はあります。
●グリーンカードが取り消された後にできること●
グリーンカードが放棄されたとみなされた後に、再びグリーンカードを取得するには以下の方法があります。
1.やむを得なかった理由を証明してReturning resident (SB-1)として再取得する
放棄したグリーンカードを取り戻すために満たしていなければならない条件は以下の通りです。
A.アメリカを離れた時に有効なグリーンカードを所持していた
B.アメリカを離れた時にアメリカに戻ってくる予定でいた
C.アメリカを離れた後に、何か特殊な理由(病気など)でアメリカに戻ってくることができなかった
この手続きは日本のアメリカ大使館で行わなければなりません。
かなり特殊な状況ですので、証拠や説明する資料などをきちんと整えた上で申請する必要があります。
2.グリーンカードを再申請する
グリーンカードを初めて獲得した時と同じ方法でもう一度申請をします。
家族メンバー(子供や配偶者)がアメリカ国籍でしたら、ほとんどの場合簡単に取得する事が可能です。
当事務所が提供しているサービス:
1.資料の整理
2.事情を説明する手紙の作成
3.法律と資料・証拠を説明する手紙の作成
4.面接の予約
5.面接する前のお客様へのアドバイスと準備のお手伝い
6.面接後の入国手続きのお手伝い
H1-B 職場移動の際の修正申請に関する移民局の発表
H1-Bビザを保持した従業員が同じ会社だが違うロケーションで働く事になった場合に、
移民局に職場変更を通知し、許可をもらわなければなりません。
この法律はかなり知られていますが、問題はいつ知らせなければならないかという事です。
移民法や移民局は、これまでこの問題に関してははっきりとした答えを出していませんでした。そのため、一部のケースでは従業員が仕事の場所を移動してから通知する事もありました。
数日前、この質問に対する答えが移民局からの発表ではっきりとし、
実際に移動をする”前に”通知(申請)を出さなければならないという事になったようです。
移動の際には申請をまず済ませるようどうぞお気を付けください。
ステータスがないのにプロ免許が取れる!?
2014年にカリフォルニアにおきまして、SB 1159という法案が可決されました。
この法案は、2016年以内に州で管理されているプロフェッショナルのライセンスが、移民上のステータスがなくても取ることができるようになるというものです。
これに該当するライセンスの種類は全部で40種類にも上ります。
現時点で、以下のようなライセンスが既に申請できるようになっております。
1. 美容師
2. 税理士
3. 建築士
4. 整骨医
5. 足病医
6. 土地測量士
7. 金融のアドバイザー
8. 地質学者
移民ステータスがなくても、試験を合格すれば、
他の種類のライセンスも全て今年いっぱいで、取ることができるようになります。
ライセンスの種類は対象となる度に発表がされていますのが、
残念ながら、現時点でそのリストを参照できる場所はなさそうです。
未払いの給料の取り立て
カリフォルニア州の労働局の重要な役目の一つとして、未払いの賃金の支払い要請があります。
従来、雇い主から未払いの賃金やオーバータイムを取り立てる命令を出せるのは裁判所だけなのですが、現在相当な裁判の数があり、裁判所を通すと本裁判までに約2年というかなりの時間がかかってしまいます。
結果、より早くケースを解決させるために、労働法の違反のケースを裁く力が労働局に与えられました.
では、どのようにして雇用主に対して未払いの賃金を請求するかと言いますと、全ては労働局にクレームを出すところから始まります。
用紙が労働局のホームページに掲載されいるので、そちらを使用頂けます。
その用紙を記入したら、未払いの賃金やオーバータイム、チップ額等を細かく計算した上で、例えば給料の明細など実際に働いた証拠を添付し、労働局に送ります。
労働局は受理後に、いついつ労働局に来てくださいという知らせを会社側と申し立てた者に送ります。それをInitial conference といいます。
このInitial conferenceで、十分な証拠があるか、このケースは本当に違反になっているかどうかを労働局が判断します。
これが通れば、本裁判の日程の知らせが後日届きます。
簡単そうに見えますが、未払いの賃金の計算、罰金の計算、利子の計算などかなり複雑になることもあり、労働法に基づいたプロセスを通らなければならないので、やはり労働法を取り扱っている弁護士に依頼するのが間違いがないです。
当事務所では、労働局のクレームのケースを成功報酬で受け取っていますので、お金がない時に弁護士費用を支払わなければならないといったような心配はございません。
是非お気軽にお問い合わせください。
オバマ新移民政策 ーアップデート情報6
オバマ大統領の移民政策の裁判の最終判決が本日2016年6月24日、アメリカの最高裁から下されました。
裁判官は8人おり、4対4で意見が分かれたため、過半数の賛成が得られず、残念ながら、最高裁はオバマに対して好結果を出すことができませんでした。
つまり、結果としてはオバマ大統領の敗訴という事になりました。
オバマ大統領は今朝、記者会見を開き、自分の任期内で移民を整理する政策を打ち出すことはもうない事を発表し、移民問題を次の大統領に託すと述べました。
前回の記事はこちら
オバマ新移民政策 ーアップデート情報5