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より獲得が厳しくなる移民ステータス

9月22日移民局は、ビザや永住権の申請者が、アメリカの公的扶助を受ける可能性があるかどうかを、ステータスの申請時に同時に審査する意向をウェブサイトに公開しました。

注意:2018年9月28日現在では意向を公開している段階で、まだ法的な効力はありません。

この政策が効力を持つようになると、ビザや永住権の申請者は申請時点でアメリカの公的扶助を受けていない、あるいは将来受ける可能性がないことを証明しなければならなくなります。

この発表によれば、申請者の健康状態、所持財産、学歴などから審査が行われることになるようです。

もし、その申請者が公的扶助が必要になる可能性が高いと移民局が判断すると、申請を却下することができます。

発表の全文がHomeland Securityのサイトでご確認頂けます。
Inadmissibility on Public Charge Grounds

Green Card(永住権)手続き改正その後

先日、Green Card申請にまつわる移民局の大きな改正を紹介させて頂きました。(詳細は以前の投稿を参照してください。)
移民局の発表では、中国、インド、メキシコなどのグリーンカードの申請速度が一番遅い国々が大幅に早くなると述べていたにも関わらず、10月に発表されたPriorityの日付を見ると、これらの国々の人たちに利益をもたらすことにはなっていませんでした。

この発表に激怒した人々は、全国集団訴訟を引き起こしました。起訴者の多くは、2015年11月ビザブリテン(10月9日公開)で状況を改善することを要求していましたが、残念ながら、11月の速報も移民局の最初の約束が守られる事はなく、やはりプロセス速度は遅い状態でした。
集団訴訟の原告は、翻訳して必要書類を入手し、健康診断を受けるなどのファイルの準備を移民局の発表に従って用意したのにも関わらず、その努力が全て無駄であったと述べ、起訴書の中に発生した費用やその他の被害を説明しました。しかも、健康診断などの書類の有効期間は180日にしか過ぎず、期間が過ぎてしまえば、再度診断を受けなければなりません。

今回、最終書類を出せるとみなされていて、結局出せなくなった人数は数万人に上る見込みです。しかし、今までの判例から考えると、起訴者たちの勝ち目はほぼないと考えられているようです。

2015年11月のビザブリテンは、このようになっていました。

Final Action Dates

Dates for filing

Green card(永住権)手続きの改正

2015年9月9日、国務省(DOS)は、米国移民局(USCIS)に提出される移民ビザの処理に影響を与える、申請手続きの劇的な調整を発表しました。
この改正は、Priority dateの待ち時間が長い人たちにとって、これまでと比べると大変好ましい方向に作用することになります。

<<今までのGreen card申請>>=========
まず従来のプロセスを説明すると、雇用でGreen Cardを申請する場合、まずI-140という書類を移民局に出します。それが受理された日をPriority Dateと呼び、これが順番待ちの日にちとなります。
Green Cardを取得するために最終的にはI-485という書類を提出しなければなりませんが、それが出せるようになるのが自分のPriority Dateに順番が回ってきた時となるわけです。この順番は、移民局から発表されることになっています。

そもそもこのPriority dateが何を意味しているかというと、アメリカでは毎年Green cardを交付してよいとされている移民の人数が決まっています。つまり、Priority dateが回ってきた人たちは、その年に交付してよい人数のうちに入っている人たちということになります。
実際カードを受け取るまでにはまだ少し時間がかかりますが、もうGreen cardを取得したのと同じような状態です。

Priority dateを待っている間、他のビザ(たとえば、労働ビザH-1Bなど)を維持し続けなければなりませんが、こうして順番が回ってきた申請者は、I-485を提出後Green Cardを取得するまでの間、労働許可や渡航許可を申請することができます。
但しここで注意しなければならないのが、もし子供が一緒に申請している場合、I-485を提出するまでに子供が21歳を超えてしまうと、その子供は申請ができなくなります(Aged Out)。また、雇用されている会社がそれまでに倒産してしまったというような場合も申請不可となってしまいます。

<<改正後のGreen card申請>>=========
では、今回の改正で一体何が変わるかと言いますと、Green cardを交付できる人数に達していない段階(従来で言うPriority dateが来ていない状態)で、I-485を提出する事ができるようになり、且つこれまでと同じく労働許可・渡航許可を申請する事ができます。
その出せるタイミングは、移民局から発表されますが、実際に交付可となる日より確実に早く提出ができます。

<<改正後の利点>>=========
長々と説明させて頂きましたが、要するに、今回の改正によって、前述した「子供が21歳を超えてしまう」とか「会社が倒産・・・」などといった問題を回避しやすく、またビザを維持し続けなければならない期間が短縮されるという大きな利点があるわけです。

現時点でGreen Cardの申請の処理は、史上稀を見ない速さで進められていますが、オバマ大統領の任期が終われば、つい1年程前にそうだったように5~6年待ちに戻るだろうとの予想です。
そうなれば、より一層今回の改正が多くの申請者にとって有難いものになる事でしょう。

毎年のGreen Cardを出せる数は移民法によって数を制限されており、オバマ大統領としてもそれを増やすことができませんが、この改正は彼の権限内で行われ、2015年10月から実行に移されます。尚、この改正は家族ベースの申請にも適用されます。

移民局のPriority Dateを発表しているチャートをビザブリテン(visa bulletin)と呼びますが、この見方は次のブログ更新時に紹介してみたいと思います。