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飲酒運転(DUI)① 裁判所からの罰則

飲酒運転に関する法律は各州に存在しています。つまり、逮捕された州によって罰則は異なるということです。この記事ではあくまでもカリフォルニア州のDUI(Diriving under the influence)についてお話したいと思います。

飲酒運転の罰則は、裁判所とDMVという二つの政府機関から下されます。この二つの部署はそれぞれ違うプロセスで処罰を下します。裁判所は主に、罰金、保護観察と刑務所収容などです。DMVの処罰は免許に関するもののみです。

今回は、裁判所の罰則について説明させて頂きます。

カリフォルニアでは血中のアルコール濃度が0.08%(21歳以上)を超えるとDUIとみなされます。ちなみに、21歳以下の場合は0.01%になります。

初犯の場合、目安として以下のような罰則/責任を負う事になります。

1.4日から6か月以下の懲役

2.$1,000以下の罰金

3.およそ1年ほどの保護観察

4.最低3か月間のDUIプログラム(クラス)、$600

5.裁判所の他の費用およそ$2,000前後の支払い

6.裁判所以外の費用(牽引・保管料等)の支払い

上記の他には、DUIが有罪になった際に加入していた保険会社に、SR-22という書類の提出要請がいきますので、保険会社にも知られることとなり、保険はキャンセルされ、飲酒歴を持って新たに保険を購入する必要が出てきます。
平均で月の保険代は20%~30%ほど上がります。

初犯でもこんなに重い罰則・・・まだ続きます。
次回はDMVからの罰則について説明させて頂く予定です。

交通事故の弁償について

交通事故の弁償は、大まかに二つに分類されます。
一つはProperty Damages (車の破損に対する弁償)で、もう一つはPersonal Injury(人身に対する弁償)です。

Property Damagesに含まれる弁償内容:

1. 車の修理
自分の保険を使って車を直した際、保険会社は相手の保険会社に修理代を請求します。
その際のDeductible(自己負担額分)は相手側から支払ってもらう事になります。

もし、自分の保険を使いたくない、あるいはフルカバーをもっておらず使えない場合は、事故車を修理工場に持って行き、直接相手の保険会社から修理工場に支払ってもらう事になります。

2. レンタカー
車を修理している間のレンタカー費用を請求することができます。
レンタカー会社によって、自分の代わりに保険会社に請求するサービスをしていることもあります。
Enterpriseはこの面で結構協力してくれるので便利です。

3. 給料
車の事故によって、出勤できなかった場合に、その日数を計算した給料分を相手の保険会社に請求する事ができます。
その際に会社からの証明が必要な場合がほとんどです。

以上の弁償に対して受け取った賠償金からは、弁護士報酬が差し引かれる事はありませんので、クライアント様は全額を受け取る事になります。

Personal Injuryに含まれる弁償内容:

1. 病院代
人身事故の弁護士は治療ができる医者のリストを持っています。
その紹介された医者のところに行けば、治療代も成功報酬にする事ができます。
つまり、その代金をまず払っておくというような必要がなくなります。
しかも、人身事故のケース経験がある医者ですので、保険会社と交渉しやすいように治療報告を作成することもでき、請求がしやすくなります。

2. 精神的な苦痛
大きな怪我をしてしまった場合など、精神的にもやはり厳しい苦痛が伴う事がありますので、こちらについても請求することができます。

Personal injuryの弁償代から成功報酬は支払われる事になります。
最初に結ばれた契約に従い、決まった割合でクライアント様、医者、弁護士へと賠償金が振り分けられます。

何よりも安全運転が大切ですが、万が一の時には
ケースを速やかに解決し、スムーズに請求を行うためには、
やはり、事故後すぐに弁護士と相談することが重要でしょう。

Drive safe!

意外に重要な無保険運転者補償

自動車保険を購入する際、保険会社から色んなプランを提示されます。
そこから項目を追加していくことで、保険の料金も追加されるシステムになっています。

何が実際必要なのか迷ってしまいますが、中でも重要性が見落とされやすいのは、Uninsured Motorists Coverage(無保険者保険)です。

この保険に入っていると、事故にあってしまった際に、もし相手が保険をもっていない場合、自分の保険で車の修理や医療費、怪我をしていなければ受け取れていた給与等の補償をしてくれます。

2009年の調査で、カリフォルニア州で車保険なしで運転している人はなんと15%にも上る事が分かっています。
相手がこのように保険を保持していない場合、車の修理や医療費を請求できないケースがしばしばありますので、
保険料が多少上がってしまうかもしれませんが、万が一のためにこのCoverageを購入しておくことをお勧めします。

アメリカで車の事故を起こした!どうする?(保険の種類)

前回に引き続き、自動車事故に関してお話したいと思います。
今回は、保険についてです。

まず、保険の種類を理解する必要があります。
保険は大体二つの種類に分けられます。一つはLiability Only(対人と対物のみ)ともう一つはFull Coverage(全保険)があります。
いずれの場合にも、弁護士を雇わない場合は速やかに自分の保険会社に事故を報告してください。

==Liability Only(対人と対物のみ)==
このタイプの保険は、その事故が自分の責任であった場合に、相手の損失に対して弁償してくれる保険です。自分に責任があってもなくても、自分の車の修理や医療費はカバーされません。
もし相手の責任であれば、相手の保険で自分の車を直すことができますが、先方の保険会社が責任を認めるまでの間、あるいはその責任について取り調べている間には、修理をしてくれません。つまり、一刻も早く相手の保険会社に証拠を出し、責任を認めさせないと自分の車の修理がなかなかできないということです。
ちなみに保険会社は、ある程度の期間は事故の責任の取調べをする事が法的に許されてますが、故意にその時間を延ばしたりすることは禁じられてます。

==Full Coverage(全保険)==
このタイプの保険でしたら、自分の車を自分の保険で直すことができます。
ご相談でよく質問されるのが、「自分の保険を使ったら、保険代があがるのではないか?」という事なのですが、もしその事故がご自分の責任ではない場合は、保険代をあげることが法律で禁じられていますので、そのような事はありません。
通常このタイプの保険にはDeductibleというものがあります。これは保険給付前の控除額のことで、その額に達するまでは自分負担になります。
例えば、Deductibleが1000ドルの保険に入っていて、修理費が1500ドルとなった場合は、1000ドルを自己負担し、残りの500ドルは保険で支払うことになります。
Deductibleの額は買う保険の種類により異なり、その額が低ければ、保険代が高くなる仕組みになっています。

弁護士を雇う場合は、保険会社への事故の報告から、その後のやり取りなど、この段階の処理全てを任せることができます。

次回は、実際に保険会社に請求できる事項について書かせて頂く予定です。

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