アメリカで車の事故を起こした!どうする?(保険の種類)

前回に引き続き、自動車事故に関してお話したいと思います。
今回は、保険についてです。

まず、保険の種類を理解する必要があります。
保険は大体二つの種類に分けられます。一つはLiability Only(対人と対物のみ)ともう一つはFull Coverage(全保険)があります。
いずれの場合にも、弁護士を雇わない場合は速やかに自分の保険会社に事故を報告してください。

==Liability Only(対人と対物のみ)==
このタイプの保険は、その事故が自分の責任であった場合に、相手の損失に対して弁償してくれる保険です。自分に責任があってもなくても、自分の車の修理や医療費はカバーされません。
もし相手の責任であれば、相手の保険で自分の車を直すことができますが、先方の保険会社が責任を認めるまでの間、あるいはその責任について取り調べている間には、修理をしてくれません。つまり、一刻も早く相手の保険会社に証拠を出し、責任を認めさせないと自分の車の修理がなかなかできないということです。
ちなみに保険会社は、ある程度の期間は事故の責任の取調べをする事が法的に許されてますが、故意にその時間を延ばしたりすることは禁じられてます。

==Full Coverage(全保険)==
このタイプの保険でしたら、自分の車を自分の保険で直すことができます。
ご相談でよく質問されるのが、「自分の保険を使ったら、保険代があがるのではないか?」という事なのですが、もしその事故がご自分の責任ではない場合は、保険代をあげることが法律で禁じられていますので、そのような事はありません。
通常このタイプの保険にはDeductibleというものがあります。これは保険給付前の控除額のことで、その額に達するまでは自分負担になります。
例えば、Deductibleが1000ドルの保険に入っていて、修理費が1500ドルとなった場合は、1000ドルを自己負担し、残りの500ドルは保険で支払うことになります。
Deductibleの額は買う保険の種類により異なり、その額が低ければ、保険代が高くなる仕組みになっています。

弁護士を雇う場合は、保険会社への事故の報告から、その後のやり取りなど、この段階の処理全てを任せることができます。

次回は、実際に保険会社に請求できる事項について書かせて頂く予定です。

― 関連記事 ―
アメリカで車の事故を起こした!どうする?(現場での対処)

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *